アメリカの高校に通っていた元教え子の卒業式をライブ動画で見た。
もちろん、アメリカの高校の卒業式を見るのは初めて。式典とはいっても、日本とは違って堅苦しさはなく、文化の違いを感じた。
それはそうと、日本からアメリカへと旅立って、何年間も現地の高校で学んだ元教え子から、僕も考えさせられることが多かった。
以前、少しだけ向こうの数学を見たことがあるが、日本で教える数学とは全然違う。日本とは異なり電卓を使っていいとか、そういう形式的な部分だけでなく、日本と同じ単元を教えているにもかかわらず、教える内容というか、ポリシーというか、そういうのが根本的に違っているのだ。
当然、成績評価の方法も日本とは違うようで、元教え子はなかなか優秀な成績を修めていた。賞も一つもらっていて、卒業式で成績優秀者が紹介される際に起立していた。小中学時代を見てきただけに、感動もひとしおだった。
日本の微妙な高校に進学するよりもはるかによかったのだろう、と改めて思う。
教師も学生もやる気がなく学級崩壊のような状態になっている都立高校や、進学実績ばかり気にして生徒の学力に合わないことをしている私立高校など、ろくでもない高校に進学して、高卒の資格はもらったけれど……となるよりも、賢明な選択だった。
高評価の成績表と堪能な(?)英語力をもって日本に帰国すれば、日本の高校を卒業して受験するのでは得られないメリットがあることだろう。
ましてや、社会人になれば、アメリカで培った力を活かす機会は少なくないはずだ。コロナ禍で人の動きが鈍いとはいえ、グローバル化の時代である。外国人とコミュニケーションを取れることは武器になるに違いない。
アメリカで大変な思いをすることもあったようだが、トータルで考えれば、元教え子にとってはきっとプラスの経験だったと思う。この経験を今後どう生かすかは本人次第だが……。
帰国後にいろいろ話を聞くのを楽しみにしている。これまでも夏休みに会うことがあったが、コロナ禍でしばらく会えなかったので、その期間の話も聞かせてもらおうか……。
そんな将来を想像するのも楽しみだ。
それにしても、ガウンを着て帽子をかぶった元教え子の姿は凛々しかった。輝いていた。人は成長するものだ。
友人たちと一緒に撮影した写真も送られてきたが、まさに青春の一コマ!
卒業おめでとう!
そして、これからのさらなる活躍に期待しているよ!