【ラノベチャレンジ】平坂読『妹さえいればいい。』1巻を読む

本日より、さまざまな文章に触れ、自分自身が書ける文章の幅を広げるため、ライトノベルを読むことにした。「十代の若者たちがどんな文章を好むのか?どんな内容なら読まれるのか?」を研究する目的だ。とりあえず3冊買ったうちの1冊である平坂読『妹さえいればいい。』を読み始めた。

妹さえいればいい。 (ガガガ文庫)

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奥付を見ると、2015年3月23日に発行されていて、ちょっと古い。

現在のラノベ読者層の好みとは合致しないか?

3冊のうちの1冊目をこれにしたのは間違っていたか?

そう思いながらページをめくったのだが、やはり間違っていたような……。

カントク先生のかなりアレなイラストがフルカラーで載っている。今どきのラノベはこんなに過激なのか……?

巻頭イラストはとりあえず見なかったことにして、本文を読み始めたのだが、これも何かちょっと……。

「お兄ちゃん起っきっき~」

そんな声が聞こえて目を開けると、(みみずく注:大人の事情で以下略)

普通に頭がおかしいレベルなのだが、今どきのラノベはこんなに過激なのか……?(2回目)

そんな冒頭部分を読んだ後さらに読み進めていく。

ラノベ作家である羽島伊月と、彼を取り巻く変人たちの織り成すドタバタコメディーといったところか。マンガをそのまま文章にしたような感じで、セリフがメインでストーリーが進んで行く。ストーリーもあってないようなもので、日常のちょっとしたシーンが次々と描かれていく。

特徴的なのは、三人称で書かれているのだが、ちょくちょく視点が変わることだ。神様の目から見つつも、それぞれの登場人物の感情や事情などもわかるようになっている。

そして、なぜか伊月がモテまくるという展開……。どこかでこういうのを見たことがあるような無いような……。主人公の男の子はやはりモテモテの方がいいのだろうか?

全体的に軽いノリで書かれていて、あまり深く考えなくてもサクサク読めるし、登場人物の気持ちもスッと入って来る。そういう意味で奥深さというか、濃厚さのようなものはないが、サクサク読めるので続きが気になって、ついページをめくってしまう。

何よりも、かなり露骨なシーモ●ーターが印象に残る。今どきの十代は早熟なのだろうが、オブラートで包むことのない直球表現の数々は清々しい。というか、人によってはドン引きレベルだろう。健全なこの日記では引用できないのが残念だ(笑)

1巻の途中までしか読んでいないので何ともいえないが、大きな事件が起こるわけではなく、淡々とした日常を、えっちい彩りを添えて、ドタバタコメディにするのは純粋におもしろい。

せっかくなので、ラノベ作家の裏話とか小説の技法とか、そういうのに対する言及がもっとあってもいいとは思う。ただ、読者層を考えれば、このくらいが妥当なのかもしれない。

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