最近は暖かくなってきたので、昼寝のときに畳で寝ることが多くなってきた。
「畳で寝る」とは、畳の上に布団などを敷いて寝ることではなく、畳の上に直に横たわって寝ることだ。夜は布団を敷いて寝る。しかし、昼寝のときは、畳に仰向けに寝て、毛布やタオルケットなどをかけて寝る。
畳で寝るメリットは次の3つ。
- 敷布団を敷く手間が省ける。
- 涼しい。
- 寝起きがよい。
1はそのままの意味なので割愛。
2は、暑い季節の布団で寝ると、じっとりと汗ばんで仕方ないので、それを和らげられるという意味だ。畳の原料であるい草には吸湿性能があるので、体の汗を直接吸い取ってくれている気がする。だから、涼しい。
3は、硬い平面上で寝ることのメリットを説く「西式健康法」もあり、それに連なるともいえる。フローリングの床よりも柔らかい畳だと、そこそこの弾力性もあって、体が痛くならない。僕にとって、畳で寝ると布団で寝るよりも寝起きがいいので、昼寝するときは寝過ぎなくて助かる。といいつつ、3時間くらい寝ることもあるのだが……。
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そもそも畳で寝るようになったのは、一昨年の引っ越し経験があったからだ。前に住んでいたマンションの取り壊しが決まり、立ち退きしなければならなくなった。ちょうど同じ時期、僕は布団のダニと戦っていた。10年くらい敷きっぱなしにしていた布団は不衛生の極みで、その中で寝ると露出部分がやたらと痒くなった。
引っ越ししなければならないとなって、部屋の中のものを段ボールに突っ込んだり、大量に捨てたりして床が見えたとき、僕は思い切って布団をゴミ袋に詰め、床で寝ることにした。当時は夏で、床はフローリングだったのだが、床に寝るのが意外に気持ちよかった。
――今まで体が痒くなりながらも布団に拘っていたのは何だったんだろう?
その後今の部屋に移って、生活の中心を和室にしてから、畳の心地よさに魅了された。寝っ転がるとい草の香りがするし、フローリングほど固くないし、湿気も吸収してくれるし……。そんなわけで、夏は畳で昼寝することになった。
畳で寝ることが体にいいのかどうかは賛否両論あるようだ。「畳で寝ると、腰痛が改善する」と言う人もいるし、逆に「腰痛が悪化する」と言う人もいる。その人の体調や寝相などによって、畳で寝ることが快適かどうかが分かれるのだろうが、少なくとも僕は今のところ、畳で寝るのを気に入っている。
引っ越し前は「えー!畳の部屋!?」と思ったが、オールフローリングよりも、畳の部屋があった方が、寝っ転がれるし、直に座るのにもいいし……で助かっている。和室は日本人の生活スタイルに合っていると思う。
そんなことを思いながら、今日の昼も畳に寝っ転がって、そのままウトウト……。「春眠暁を覚えず」といわれるが、僕の場合は真夏のクソ暑いときもいつまでも眠り込んでしまう。昼寝したからといって夜の睡眠時間が短くなるわけでもなく……。毎日寝すぎて困ってしまう。