怪しい広告から学ぶ「儲ける」仕組み!「教祖ー信者」構造を考える

僕のパソコンには、セキュリティソフトのカスペルスキーが入っているので、全ての広告が原則として非表示だ。

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一方、スマホの方にはカスペルスキーが入っていないので、スマホで調べ物をすると、広告がモリモリ表示される。これらの広告の中にはうさん臭いものがたくさん混ざっている。

幼い頃からうさん臭いものが大好物の僕は、購入意志が全くないにもかかわらず、「情報収集」と自分に言い聞かせて広告をクリックする。

怪しい広告の上位3つは、健康・美容系、投資系、スピリチュアル系だ。

健康・美容系は「自宅で整形できる」「加圧下着でダイエット」「フサフサになる育毛剤」など。投資系は「プロにお任せの資産運用」「年20万円の安定収入」など。スピリチュアル系は「あなたにもチャネリングができる」「ヒーリングでブロック解放」など。(いずれも実際の商品名ではない)

効果があるのかないのかよくわからない商品の広告には、進●ゼミのようなマンガがあったり、感動ストーリーが長々と書かれていたり、真偽不明の体験談が紹介されていたり……。

いずれも似たようなパターンなので、パッと見で「ヤバッ!」と気づける親切設計だ。これを見て購入画面に進む人の気持ちが分からないのだが、実際にそれなりに売れているのだろう。

それよりも、これらの広告が怪しさを前面に押し出しているのを見るたび、僕は感動してしまう。誠実さや謙虚さを装うことすらしないのだから「潔い!」と思う。

これらの広告の構造は、カルト宗教の教祖と重なる。

今ではカルト宗教の代名詞となったオウム真理教。信者数を増やしていた当時は、教祖である麻原彰晃の空中浮遊が多くの人々を魅了していた。

人間が宙に浮くとか、真面目に信じるのもどうか?

仮に宙に浮くのが事実だとして、「だから何?」だと思うのだが……。

高学歴の人までこんなのを信じていたというのだから驚きだ。

近年では、インフルエンサーが怪しさ全開で活動していて、オンラインサロンやオンライン教材が盛り上がっている。「搾取します」オーラをプンプン漂わせているインフルエンサーに群がる人々はいったい……?

怪しい広告にしても、カルト宗教にしても、インフルエンサーにしても、「教祖」様が「信者」たちを養分として肥え太っていく構造がある。

その構造はパッと見でわかるにもかかわらず、引っかかる人が後を絶たない。もっといえば、人生を台無しにされた人の情報も流出しているのに、それでも被害者は増え続ける。

広告をクリックして主催者の経歴を見ると、「●●病院院長」「▲▲大学法学部卒」など、華々しい経歴の持ち主も少なくない。そんな彼らはおそらく、「教祖ー信者」構造が成り立つように、意図的に怪しさを演出しているのだろう。

怪しければ怪しいほど効率よく「信者」を獲得できるに違いない。というのも、非常識な論理?を振りかざすことで、「これを理解できない奴は常識に囚われた愚か者だ!」と言えて、いかにも「真理」のように見せかけられるからだ。

「教祖」様は、「信者」となりそうな人々に向けて、「一見すると非常識ですが、これを理解できるあなたは選ばれた存在ですよ!」と訴えかけているのだろう。自分の頭で考えられない人や自信の無い人などは、これでコロッと虜になってしまう。

「●●病院院長」「▲▲大学法学部卒」の人たちは、知識やスキルを「上手に」使っている。勉強して得たものをどう使うべきかを考えさせられる。

もっとも、僕は「教祖ー信者」構造を批判するつもりはない。

たとえ「信者」が搾取されようと、人生を台無しにされようと、大人である以上、全てが自己責任。自らの選択の結果として引き受けるべきことだ。

自己責任は努力不足ではなく、選択の結果を自ら引き受けることでは?
僕は自己責任論者だ。 格差がどうこう、貧困がどうこうと騒いでいる人たちを見ると、「自己責任だろ?」と思うことも多い。 しかし、僕が考える「自己責任」は「努力不足」ではない。僕は基本的に努力や頑張りの類を否定するので、自他に対して「努力してい...

一方で、「教祖」様の姿から学ぶべきことが多いのは事実だ。

「儲ける」「稼ぐ」とはどういうことか?

僕は「教祖」様になるだけの体力も気力もないが、そういう道もあるにはあるのだ。

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