【ラノベチャレンジ】鎌池和馬『とある魔術の禁書目録』を読む

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録』をもうじき読み終える。

とある魔術の禁書目録 (電撃文庫)

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人気のあるライトノベルなので、「面白いのでは?」と期待して購入した。ラノベ好きの生徒に「『とある魔術の禁書目録』を買ったんだ」と話したら、先にアニメ版を見ていた彼に「あれはレベルが高いですよ」と言われた。彼が何を言っているのか理解できなかったが、何ページか読み進めて納得した。

僕には全く合わない。内容がどうこう以前に、生理的に受け付けない文章だ。面白いどころの話ではない。

僕が「合わない」と感じた理由を列挙する。

セリフにも地の文にも無駄が多い。有っても無くても、というよりも、無い方が読みやすい表現が目白押しだ。

登場人物の心の交流や日常を丁寧に書いているつもりなのかもしれないが、それらが悉くストーリーのスムーズな流れを阻害しているように思う。

例えば、主人公の上条当麻がヒロインのインデックスと初めて出会ったシーン――。「けど、このまま外に出たらドアから三歩で行き倒れるよ?」から「?」までの7つのセリフ、要らない。

上条当麻が敵のステイル=マグヌスに怒りを覚えているシーンでは、「それら全てが、まるで何万匹ものナメクジで満たした風呂に突き飛ばされたみたいな悪寒を全身に駆けずり回らせる。」という表現がある。「まるで~みたいな」の比喩は果たして必要か?

不要なセリフや比喩が挿入されまくっていて、それらをいちいち読むのが苦痛だ。1ページに収まる内容が10ページくらいに膨れ上がっているのにもうんざりさせられる。

文章量が多い割りに登場人物の描写が薄い。それぞれのキャラクターは、独特な口調で喋るという以外取り柄が無い。というか、その独特な口調もうっとうしい。普通に喋ってほしい。

主人公の上条当麻はベラベラよく喋るが、独善的で一方的で、僕が大嫌いなタイプだ。こういう奴には殺意すら覚える。にもかかわらず、何故か周囲の人々を上手く巻き込んでいく。インデックスは上条をすぐに好きになるし、最初は敵だった連中も説得されてしまう。こんなことが実際にあるか?

そして、何の意味があるのかわからない膨大なルビ――。「幻想殺し」を「イマジンブレイカー」と読ませたり、「超電磁砲」を「レールガン」と読ませたりするのはまだ許せる。登場人物の特技なのだから。しかし、「詳しい設定」を「こまかいりゆう」と読ませたり、「こっちの世界」を「オタクぶんか」と読ませたり……。いったい何を狙ってルビを振っているのだろうか?

読めば読むほど全身にブツブツが出そうな不快感満載の文章は久しぶりだった。

Amazonのレビューでも僕と似たような評価が散見されるので、読むのに苦痛を感じたのは自分だけではないことがわかりホッとした。

とはいえ、僕が「合わない」と感じる部分こそ、多くのティーンズの心を鷲掴みにしたに違いない。こういうのに「情熱」や「勢い」を感じる読者層が存在することを知った。とても勉強になった。

「続きを読みたい」とは思わないし、手持ちの一冊も最後まで読んだらもう二度と読まないだろう。冒頭の生徒は『とある魔術の禁書目録』を持っていないみたいなので、読み終わったらプレゼントしよう。早く読み終わらせたい……。

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